いざという時に水の供給を止めるための重要な設備、屋外の止水栓。しかし、長年の使用で固着して動かなくなったり、バルブ自体から水漏れを起こしたりと、故障することもあります。このような時、自分で修理するのは非常に危険であり、専門業者への依頼が必須となります。しかし、一体どこに頼めば良いのか、費用はどのくらいかかるのか、多くの人が不安に思うでしょう。業者選びと費用相場のポイントを解説します。 屋外止水栓の交換や修理を依頼する先として、最も信頼できるのが「指定給水装置工事事業者」です。これは、各自治体の水道局から、給水装置の工事を適正に行えると認定された事業者のことです。屋外止水栓は、水道本管から引き込まれた給水管に直結する重要な部分であり、その工事は法律で指定業者にしか認められていません。一般的な「町の水道屋さん」やインターネットで探した業者に依頼する際も、必ずこの「指定給水装置工事事業者」であるかを確認することが絶対条件です。指定を受けていない業者が工事を行うと、違法工事になるだけでなく、後々トラブルが発生した際に保証が受けられない可能性があります。 気になる費用ですが、屋外止水栓の交換にかかる料金は、一般的に2万円から5万円程度が相場とされています。ただし、これはあくまで目安です。費用の内訳は、新しい止水栓の部品代、作業費、出張費などで構成されますが、配管の状況や作業の難易度によって大きく変動します。例えば、止水栓周りの地面を掘り起こす必要がある場合や、関連する配管も交換が必要な場合は、さらに費用が加算されます。そのため、依頼する際は必ず複数の指定業者から「相見積もり」を取り、作業内容と費用の内訳を比較検討することが重要です。電話口での概算だけでなく、現地調査の上で詳細な見積書を提示してくれる、誠実な業者を選びましょう。 屋外止水栓の交換は、単なる部品の取り替え作業ではありません。家のライフラインを守る重要なインフラ工事です。目先の安さだけで業者を選ばず、必ず自治体の「指定給水装置工事事業者」であることを確認し、納得のいく説明と見積もりを提示してくれる信頼できるプロに任せることが、長期的な安心につながる最も賢明な選択と言えるでしょう。